2016年6月24日金曜日

G. Britton先生と!

李伶さんと王時飛くんが,沖縄で開催された第30回カロテノイド研究談話会に参加しました。

特別ゲストのGeorge Britton先生(Univ. Liverpool)は,カロテノイドの父ともいわれる先生で,カロテノイドサイエンスの守り神,そしてあのCarotenoids Handbookの著者です。
先輩の古林さん(現MIT)もサプライズ参加し,Britton先生と仲良しに(ずるい…)。
神と4ショット….(ノ゚o゚)ノ…..家宝にするべし
(((; ゚д゚)))….神の御手が肩に!
開催会場(沖縄ホテルムーンビーチ)はこんなだったそうです。
くそう〜こんな景色サイエンスに必要なの? 
ふたりとも,これに見合うデータは出せよな….?
あ,ちゃんと,仕事もしたのね….
カロテノイド談話会は何でも議論する,年一度のコアで真面目な集まり。
行きそびれたのは実に残念です…..(千葉で開催すればいいのか?) 
来年は,京都で開催だそうです。

2016年5月21日土曜日

木村くんらによるLuxR進化工学論文がOnline公開になりました

Directed evolution of Vibrio fischeri LuxR signal sensitivity
Yuki Kimura, Yohei Tashiro, Kyoichi Saito, Shigeko Kawai-Noma, and Daisuke Umeno
J. Biosci. Bioeng., available on line on May 21, 2016
(
クオラムセンサー機能改変に関する論文,第2号です。
ビブリオ菌の細胞間コミュニケーションシステムにおける,シグナル応答(センサ)タンパク質,LuxRを進化工学的に改造し,さまざまなホモセリンラクトン分子に対してより高感度に応答するセンサーを開発しました。その過程で,このタンパク質についての興味深い性質が幾つか浮かび上がってきました。

…….Thus, the border between the activator (agonist) and inhibitor (antagonists) is quite blurred, especially in an evolu- tionary context.
…… This type of mutation may be one of the most accessible and, therefore, prevailing molecular solutions during the course of divergent evolution LuxR proteins.

詳しくは PDF版およびNCBIからDLください。

2016年3月1日火曜日

「香料の合成生物学」(総説)発刊

依頼をいただき,「香料の合成生物学」という総説を寄稿しました。
寄稿先は「香料」という日本香料協会の機関誌の第269号。

勉強が追いつかず,卒業生の古林さん(現Voigt lab., MIT)に泣きつき,なんとか共著でまとめ終えました。さまざまな香料系化合物生産に関する生合成工学の研究を「ぎゅぎゅっと」コンパクトにまとめており,香料を中心として,非天然天然物の生合成工学の近未来について紹介しています。
ウ×コ臭いBugを改造していい匂いのBugに!
本誌は,昭和22年から季刊で発行されてきた,歴史ある業界誌です。送られて来る雑誌はすべて「いい香り」がします。

それもそのはず!
表紙をめくると香り紙…今期の香りは大人っぽい香りだあ
表紙をめくると,毎回違う「香り紙」が折り込んである。
なになに….. 269号(2015春期刊)のコンセプトは….「地上最古の花木マグノリア:変わらぬ姿で生き抜く生命力と華やかで上品な香りが人々を魅了するマグノリアの花をイメージしたフローラルブーケの香」。

バックナンバー全部揃えたら,デパートの1階のような研究室になりそうです。




2015年12月8日火曜日

おいしい山形

慶応大SFC(鶴岡 先端生命科学研究所)の出張講義に行ってきました。
…本務(生化学講義)をサボって…。

共生2年生が中間テストを解いている頃,私は,板谷研名物の「パルスフィールド大通り」を見学していました。
大規模ゲノム工学の聖地と聖者板谷教授
また,SPIBERの工場なども遠巻きに見ました:すごい成長してるんだなあ,とビックリ。サラリーマンの給料で買えるようなものなら,MOON PARKAほしいなあ。

共生2年生が中間テストのことをすっかり忘れはじめている頃,僕はSFCの研究者の方々と「おいしい山形」を堪能していました。何を食べても美味しかったなあ……
….罰があたってか,声が潰れてしまいました。
千葉に着いた瞬間,通販で即注文!
今週末の農芸関東支部例会での講演まであと2日。
潰れた声が回復しなければ,…….コンサートは中止?

2015年11月21日土曜日

JOJO

そういえば2007年のことですが,米国の生命科学雑誌Cellの表紙を,ある有名な漫画家の描いた絵が飾って話題になったことがありました(顛末はこういうことなんだそうです)

いいサイエンス + セレブな友達 + 話のわかるEditor = 奇跡
そんなの望むべくもないので,ウチが目指すのは,こちらのパクリです

Nature Publishing GroupのFace Bookの「きになる絵」

Penn State Univの研究チームがNature Communications誌に発表した論文が,NPGのFace bookにFeatureされています。研究内容はともかくとして,その紹介写真が脱力系カワイイくて好きです。

….よくみると,裏紙のように見える...。
うすく下書きのあとも残っている…..

ふつう,featureされた論文の写真はこんなかんじで,もっとちゃんとしています。 実際,「写真」というカテゴリなので,「模式図はだめ」「説明の文字などがはいってばダメ」「一枚ものの写真にしなさい」とか,煩さ細かい指示がされ,案外,つまんないやつが多い(うちのは十分カワイイけど)。

これは,裏紙?に書いた落書きを,「ぱしゃ」っと撮っている。
文字も絵の一部であり,
一枚ものの写真という点を考えれば,,,
Regulatonは全てクリアしている…..の…..か?




2015年8月26日水曜日

コリン誘導系、つくりました!

協和醗酵バイオと新開発した「コリン」センサーの論文が, アメリカ化学会のASAP Alertに載りました。

コリンは卵黄に特に豊富な成分。卵ひとつに、およそ0.2gのコリンが入っているそうです(一日の必要量の半分だとか)。今回,私たちが開発したのは,コリンで遺伝子発現を誘導できるわけです。我々が開発したBetIは「タマゴの黄身センサ」として働くわけ(下図)。
なんに使えるかって? 以下を読んでください。
[遺伝子の発現誘導システムの必要性]
プラスチック材料、香料、色素、医薬、そしてガソリン....。酵素工学の進歩によって様々な化成品の生合成経路が創れるようになってきました。これら「人工経路」を細胞の中で効率よく働かせるためには,その経路をなすひとつひとつの酵素遺伝子の発現量やタイミングを精密に制御する必要があります。とくに僕らが創る人工経路は、それが優秀なほど(つまり「強すぎ」「非天然すぎ」なほど),宿主細胞の多大な負荷を与えます
そこでバイオ生産の現場では,十分な細胞数に達するまでは、導入した人工代謝経路は「寝ていて」ほしいわけです。そして十分な細胞数を得たら、一気に発現する。これが理想。
タイミングを見計らって,一気にビジネス
この遺伝子の発現量調節にはいろいろな方法がありますが、最もよく用いられるのが「遺伝子転写スイッチ」です。なかでもいちばん良く知られるのが,IPTGイソプロピル-β-チオガラクトピラノシド)という人工の糖誘導体を用いるlac転写制御系です。
しかしこのIPTGという試薬は非常に高価であり,これを使うだけで製品1kgあたり,1万円のコスト増になるようです。抗体など医薬品の生産ならともかく、化成品(kg単価は100円~1万円)の製造にはとても使えません。また人工物質なので食品添加物などの合成には歓迎されません。細胞毒性なども報告されています。

そこで我々は,コリンという,安全かつ安価な物質を誘導剤とする遺伝子誘導系を開発しました。
コリンは,サプリとして販売されているほどですから、大変安全な化合物です。それどころか,抗メタボにいい? 頭よくなる? イライラ解消? などの効用が謳われています(→ホントかどうかはわかりません)。
コリンは卵黄に豊富に含まれる栄養素ですので、かなり安価(おそらくkgあたり500円くらいでつくれるとのこと)です。これなら,あらゆる化合物の生物生産に使えるそうです。
コリン、安っ! (Sigma-Aldrichの試薬価格)
BetIというセンサタンパク質を進化分子工学を用いて改造し,性能の良い遺伝子誘導系をつくったという,ある意味,straightforwardな研究です。でも,いままでにない、キレ、馬力ともに最強の遺伝子発現スイッチがつくれました。今回はそのspecが自慢です。